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SHIBUYA

渋谷という街が好きかと聴かれれば、NOと答えます。

いや、答えていました。

別に悪い思い出があるワケでは無いんです。

むしろ、小さい頃から通学で通ってたり何かと馴染みのある場所のハズの街なんですが…。

やはり人の多さ、そして清潔感の無さが要因なのでしょうかね。

ところが最近、被写体として渋谷という街を見てみた時、これは非常に面白い場所なんじゃないかなと感じ始めるようになりました。

海外にも渋谷のスクランブル交差点は有名なスポットとして知られてるようですが、それを示すかのように渋谷のスクランブル交差点には他の場所に比べても特に外国人観光客の数が多いです。

昼でも夜でも、スクランブル交差点でスマートホンを取り出して写真撮影している外国人の姿を見ることが出来ます。

街の様子を撮ったり、みんなで記念撮影したり…。

F3/T+Ai Nikkor 50mm f/1.4S+Kodac TRI-X400(TX)

スクランブル交差点自体が風景としてなかなか面白いですが、そこに観光客として目を輝かせている外国人の姿が交じると、不思議な非日常感を感じます。

実際に外国人がスクランブル交差点を見て何を思うかは分かりませんが、彼らの姿を見ていると、少なくとも一定の感動がこちらにも伝わってくるように思います。

F3/T+Ai Nikkor 50mm f/1.4S+Kodac TRI-X400(TX)

個人的に、そんな外国人の方の姿を見るのが楽しかったりするのです。

渋谷は、少なくとも東京に慣れ親しんでる自分にとって観光地とはとても思えません。

ただの通勤、通学の時に通り、かつ色んな路線が通ってるからとりあえず人と待ち合わせるには都合の良い駅、、、そんな、ごくごく日常の、何ら特別でない街です。

F3/T+Ai Nikkor 50mm f/1.4S+Kodac TRI-X400(TX)

同じ東京でも、観光地というなら例えば原宿とか、あるいは浅草とか、そういう場所ならば理解できるのですが。

でも当たり前かも知れませんが、彼ら外国人観光客にとってはそうではないんですね。

渋谷みたいな街、それなりに裕福な国ならどこにでもひとつやふたつあるだろうと思ってしまうワケですけれども。

そういう感覚の違いというか、モノの価値というのは人によって多様なのだな、というのを感じられるから、この渋谷の光景を楽しいと思うのかも知れません。

そしてそれは同時に、普段自分の目の前に当たり前に広がっている風景が、いかに価値のあるものなのかを再認識させられます。

元気な時、素敵な事があった時。

仕事で忙殺されてる時。落ち込んだ時。

どん底で、それでも自分の事など知らぬかの如く冷たく突き放すようにいつも通りに動く街でも。

それでも自分を包んでいるこの世界は、実は等しくかけがえの無いものである事を、自分の心に刻みたい。

だからこれからも、ちょいちょい渋谷の写真を撮っていけたらと思います。

ちなみに今回の写真は全てF3/TにAi Nikkor 50mm f/1.4S、フイルムはKodac TRI-X400(TX)の組み合わせで撮っています。

ではまた。

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